しゃべっても しゃべらずとも

劇中の「火焔太鼓」は、商売下手の甚兵衛の仕入れた
埃だらけの古い太鼓の音が殿様の耳にとまり、大金で売れるという噺
埃だらけの太鼓でも、叩いてみれば面白い音がする
どんな個性でも、なにかしらの価値を見出せる
そんなメタファーかなぁ
それとも、下手でも続けていれば
ひょんなことから変われるってことかな


思いを伝えること=コミュニケーションの難しさ
しゃべれどもしゃべれども
伝わらないことがある
でも、話さないと
伝わらないこともある
きっと本当のことを伝えてくれているのは
言葉だけじゃなくて
視線とか身振りとか
抑揚とかゆらぎとか
熱意とか雰囲気とか
言うなれば“空気”ってやつ
「しゃべる」ことはコミュニケーションの基本だけど
気持ちのこもっていない会話は
結局コミュニケーション不全を起こしてしまうんだな