博士と助手 コントだったらいいのに

博士の道に進む気が無いかと言われればそうではない
就職活動、うまくいかなきゃ博士課程進もうってのは
修士みんなの考えでしょう?
研究室変わって、まだまだ研究、マトモにできてないし
博士までかけてしっかりやりたいって気持ちもある
就活がこんなにすんなり進むとは思ってもいなかったし
考えるのはもっと後でいいやと思ってた


もう両親からの援助は無い
いつまでも頼るわけにもいかない
授業料やらは研究費から出せるとか
お金の面はどうにかなると言うけれど
奨学金だけで生活できるとはどうも思えない


「ドクターになって欲しい、期待している」
どうしてそんなに僕を買ってくれているのだろう
周りと自己の評価がかけ離れてる
ただ単に研究室にドクターがいてくれたほうが
何かと都合が良いからなんだろうか
来年から研究室にドクターはいなくなる
環境は整えられている
あまりにも幸運で、恵まれた状況
学位認定のための論文実績がいるが
先輩達の論文に名が載ったことで
認められるであろういくつかの実績が用意済み


研究だけできていればよい
というメンタリティーではない
そういう人のみが博士になるべきならば
僕は博士になるべきではない
博士課程は孤独に見える
同級生達は就職し、各地へ散っていく
増えていく後輩
増していく年齢差
休みの日は何をしているだろう
実験?
そんな生活はちょっと遠慮したい


博士号はどれだけ有用なのだろう
田舎なので「末は博士か、大臣か」と言われることも多かったが
教授やらになれるとは思えない
就職活動を通し、博士を募集対象とする企業も少なくはないが
はたして、取ってくれるのかどうかはわからない
オーバードクターなどの問題の中
ビジョンが明確にできない


期待してくれていることは素直にうれしい
僕の人生、それを得るために努力しているようなものだ
期待を得るために努力し、期待を裏切らないために努力し
誰かに認められようと、誰かが望むことをこなしてきたつもり
でも
それはどこか、傀儡にも似た
自己犠牲が最善であるかのような不遜な生き方
「誰かを思って」という言い訳で「自己中心的」な行動